Clearcut
《Clearcut, Bill Devall, 1994》 「Clearcut」とは、樹木が伐採された場所のことをいいます。 この大型本は、大きな写真とテキストでアメリカ各地の森林伐採の現状(出版当時)を伝えています。出版されたのは20年以上前のことですが、ここで取り上げられた場所は現在どうなっているのでしょうか。伐採がさらに進んでいるのか? それとも再び樹木が茂り始めているのか? 以下、ミレニアム・ホール・アース・カタログの91ページに掲載されている、Peter Warshall による書評です。 ...................... 大統領のナイト・テーブル用の本である。我々の国土の森林の95%は既に存在しないということを真剣に考える時間である。残りの5%を次世代のために保存しますか? 産業側は「やりすぎだ。」と言う。皆伐地は「十分といえば、十分である。」と言う。100枚の見事な写真と12の優れたエッセイは、2000年代のためのコーヒー・テーブル・ブック(卓上用の大型豪華本)になるだろう。 [Peter Warshall] 《THE

Space Colonies
《Space Colonies, Stewart Brand, 1977》 前回に続き、Space Colonies(宇宙植民地)に関する書籍の紹介です。 編集は、ホール・アース・カタログの生みの親 Stewart Brand が担当しています。 以下、ネクスト・ホール・アース・カタログの16ページに掲載されている、Stewart Brand による書評です。 ...................... Like what’s here, only more. Much more Gerard O’Neill, Rusty Schweickart, and spacy details. Much more discussion, including penetrating criticism of the whole idea by E.F.Schumacher, Ken Kesey, William Irwin Thompson, Garrett Hardin, Gary Snyder, and others. Wendell Berry s

Spaceships of the Mind
《Spaceships of the Mind, Nigel Calder, 1978》 SpaceX創業者イーロン・マスクが、先月の国際宇宙会議で火星移住計画の詳細を語りました。『lifehacker』の記事によると、人類を小分けにして送り込み、完全自給自足の文明が火星上にできるまでには、だいたい40年から100年かかるという計画のようです。 地球で誕生した人類が、地球と環境が全く異なる火星で快適に暮らせるとは到底思えませんが、ともかくロマンにあふれた話であることは確かですね。 →この本を買う 以下、ネクスト・ホール・アース・カタログの16ページに掲載されている、Stewart Brand による書評です。 ...................... 宇宙のことを、あなたもしくは我々の生活領域として考えているのであれば、小さく考えても意味がない。イギリスの熟練の解説者 Calderは、この本において、宇宙空間と宇宙植民地の発想に関する認識と見解のすべてを集結させた見事な仕事をやってのけた。 [Stewart Brand] 《THE NEXT

Baskets as Textile Art
《Baskets as Textile Art, Ed Rossbach, 1973》 昨日の『Earth Basketry』に続き、籠細工に関する本の紹介です。『Earth Basketry』よりも写真が充実しており、籠細工品の美しさをより楽しみたいのであれば、こちらの本をお薦めします。 →この本を買う 以下、ネクスト・ホール・アース・カタログの286ページに掲載されている、Stewart Brand による書評です。 ...................... この本は、籠(かご)に対するあなたの狭い考え方を変えるだろう。人がつくった籠細工品の域は見事であり、精巧であり、華麗である。籠細工は、釘などで打つことはできないが、結び合わせることはできる。 [Stewart Brand] 《THE NEXT Whole Earth Catalog, pp.286 ,1980》

Earth Basketry
《Earth Basketry, Osma Gallinger Tod, 1972》 籠(かご)細工のつくりかたを紹介した本です。もちろん籠細工品の写真も納められています。以前紹介した『Bamboo』もそうでしたが、自然素材でつくられた細工品は非常に美しく、工芸の域を越えた芸術品といっても過言ではないと思います。 籠細工を始める方におすすめの一冊です。 →この本を買う 以下、ネクスト・ホール・アース・カタログの286ページに掲載されている、Susan Druding Jones による書評です。 ...................... 自然素材(あなたが集めることができるもの)を使って籠細工をしたいのであれば、私はこの本を強く薦める。著者のTodさんは購入した素材について取り上げているが、スイカズラの蔓(つる)、草、柳の小枝、裂片、松葉などの素材の準備の仕方も紹介されている。ある章には、アメリカに生育している103の植物(インディアンの籠細工で使われているもの)が掲載されており、どこで見つかるのか、どうやって用意すればよいか、といったことも

The Alaska Catalog
《The Alaska Catalog, Elizabeth Johannsen, 1977》 ひと言でいえば、「1冊まるごとアラスカ」です。アラスカに関する情報だけでなく、ログハウスのつくり方や、肉の保存方法など、極寒地で使える情報が満載です。 下の書評で触れられていますが、ホール・アース・カタログに似たフォーマットで編集されているのですが、その辺のパクリものと違い、内容が濃いです。個人的には表紙のデザインが大好きです。 →この本を買う 以下、ネクスト・ホール・アース・カタログの429ページに掲載されている、J. Baldwin による書評です。 ...................... アラスカの本は、貧困と金(gold)を強調する傾向にある。アラスカのガイドブックは、希少動物を殺害する喜びを強調する傾向にある。観光パンフレットは、あなたが無限にお金を持っていて、そしてお金が無くなれば家に帰るであろうと想定してつくっている。輸出された物語は、テキサス風のインフレに脆弱なのだ(全く誇張されていないモスキート・ストーリーを除いて)。 だから、

Architecture Without Architects
《Architecture Without Architects, Bernard Rudofsky, 1964》 建築を学ぶ人の必読書といわれている一冊。無名の工匠たちによってつくられた、世界各地の風土に根ざした建築の図録です。日本語訳の『建築家なしの建築』(鹿島出版会)が出版されていますが、それに比べると図版が大きくて見やすいのが特徴です。
著者バーナード・ルドフスキーの書籍は、多くが日本語訳されています。なかでも、ユニークな視点で日本文化を論じている『キモノ・マインド』(鹿島出版会)はおすすめです。 →この本を買う 以下、ラスト・ホール・アース・カタログの84ページに掲載されている、Lloyd Kahn による書評です。 ...................... 隠者の穴居、40フィートの高さにあるツリー・ハウス、イランの帆型アーチ形状の彫刻など、自然と共に仕事をする男の貴重な写真集である。熟考する建築家や建設業者のための本である。 [Lloyd Kahn] 《The Last Whole Earth Catalog, pp.84,

Mime
《Mime, Kay Hamblin, 1978》 ヨーロッパ発祥のパントマイムは、イタリアやフランスの大道芸でよく見かける表現です。日本では世間一般に馴染みがあるとはいえませんが、「パントマイムの神様」とよばれたマルセル・マルソーの名を知っている人は多いのではないでしょうか。
この本では、パントマイムの基本動作を豊富な写真を交えて紹介しています。入門感覚で見ると楽しめると思います。 以下、ネクスト・ホール・アース・カタログの470ページに掲載されている、Stewart Brand による書評です。 ...................... マイム・アートの優れた入門書である。とても明確な図版が載っていて、すばやく技術を教えてくれる。あなたは具体的な技の能力と自信をもって、マイムを始めることができるだろう。 [Stewart Brand] 《THE NEXT Whole Earth Catalog, pp.470 ,1980》

Where There Is No Doctor
《Where There Is No Doctor, David Werner, 1977》 ケガや病気の予防に全力を注ぐことに越したことはありませんが、万一、ケガをして近くに病院がない、近くに医療従事者がいないという状況だったら...。そんな時に役に立つ一冊です。医学的な知識がない素人でも治療を行うことができるよう、イラスト付きでわかりやすく編集されています。一家に一冊いかがでしょうか? →この本を買う 以下、ネクスト・ホール・アース・カタログの326ページに掲載されている、Tom Ferguson, M.D. による書評です。 ...................... 医者がいないメキシコの田舎で、セルフケア・ヘルス・ネットワークをつくっていた著者とその同僚たちによる、過去16年におよぶ実践に基づいて書かれたセルフケアの草分け的な書籍。どのページにも役に立つ基本的な情報が詰まっている。あるページには、発展途上国における特定の問題について記載されており、誰にでも役立つ内容になっている。医療従事者になりたての人向けの章立ても含まれている。スペ

The Kiln Book
《The Kiln Book, Frederick L. Olsen, 1973》 本のタイトルから想像できると思いますが、焼物用の「窯(Kiln)」のつくりかたを記した専門書です。 以前に「いい焼物をつくるには、いい窯を見つけることが大切。」という話を聞いたことがあります。もちろん、趣味で焼物をつくることはあっても、窯からつくり始める方はほとんどいないと思いますが、焼物を探究したい方や、窯をつくる場所と時間がある方は、自分好みの窯をつくってみられてはいかがでしょう。 →この本を買う 以下、ネクスト・ホール・アース・カタログの256ページに掲載されている、Mary Law による書評です。 ...................... 私が見てきた窯(Kiln)づくりの本のなかで最良のものだ。本物の手引書だ。簡単に情報を見つけることができるように、明瞭に上手くデザインされている。それでいて、情報がぎっしりと載っている。窯をつくる予定があるならば、この本に相談してみてはいかが?。 [Mary Law] 《THE NEXT Whole Earth C
